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No.3 態度変容をうながすカウンセリング

 


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●研修現場で気づいたこと

 企業ドライバー研修で最も苦労したのが「車両事故再発防止研修」でした。当初は、厳しい指導をしなければ、再発防止につながらないという思いでやっていましたので、「ああしろ、こうしろ」と指示的傾向の強い研修でした。しかし、1泊2日のカルキュラムにもかかわらず、研修終了者の顔つきがあまり変わっていなかったので、何か足りないものがあることを肌で感じていました。この研修をとおして模索していく中で、次のことに気づくことができました。

 

 

  1. 内在的な真の原因に本人が気づかない限り、再発防止の歯止めはかけられないし、事故を繰り返してしまうこと。
  2. 「自己洞察」→「自己決定」を経ないと「態度変容」しないこと。
  3. 「態度変容」した人でも、よい運転習慣を続け、定着化させるには、励まし、元気づけ、一緒に考えてくれる人の存在が必要であること。

 

●態度変容をうながすカウンセリング

その後、「車両事故再発防止研修」は1日コースとなり、その内容は、運転適性検査や事故再現学習を含め、次のような流れに変わってきました。

 ①「ラポールの形成」

      ↓

 ②「真の事故原因ふり返り」

      ↓

 ③「自己洞察」(ああ、そうか!体験)

      ↓

 ④「安全運転の再構築を自己決定」(すぐ実行できる具体的な運転行動)

      ↓

 ⑤「集団の中での決意表明」(「安全運転宣言」)

      ↓

 ⑥「よい習慣の定着化」

 

 このプログラムが定着してから、研修参加者も、じっくり自分の話を聴いてもらい、心の底から自己洞察が得られたときには、晴れやかな、腑に落ちた顔をして帰られるようになりました。何よりも、「安全運転宣言」の内容が変わりました。

 

●事故処理ではなく、予防教育を!

「車両事故再発防止研修」を一所懸命実施していく中で、一種むなしさを感じていました。

「何とか、この事故を未然に防止することはできないものだろうか」 そんな思いから、「予防教育」の研究が始まり、平成16年に“車両事故未然防止支援システム「セイフティ・チャレンジャー」”が誕生しました。この「セイフティ・チャレンジャー」は、車載機のデータに基づき運転者個々の運転傾向に合った予防教育をしながら、同時に管理者も育てていくシステムです。

 

現在、当社で202台運用しています。165台ご利用いただいている企業さまでは、3000台の業務車両を保有し、80支店ある中で、事故率は3.8%まで落ち、141件減少しました。現在、「セイフティ・チャレンジャー」導入3年目を迎えましたが、支店長さんを中心に会社全体の安全風土構築に挑戦しています。

このシステムを全国の教習所とネットワーク化し、全国どこでも均一の教育を実施し、 事後処理ではなく、世に役立つ「予防教育」をこれからさらに研究開発できればと願っています。

 

                                                                                                                      株式会社 備南自動車学校

                                                                                     代表取締役  井上 道信                                                                                                                                                          日本交通心理学会認定 交通心理士 

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